羽生善治 竜王戦で破れて27年ぶりに無冠 2018年の戦績、今後の見通しは?
羽生善治さんが第31期竜王戦で広瀬章人八段に破れました。
これで、羽生善治さんは27年ぶりの無冠になりました。
羽生善治さんのこれまでの足跡を振り返ってみたいと思います。
目次
1 初タイトル
羽生善治さんが初タイトルをとったのは、奇しくも今回失冠した竜王でした。
1989年の第2期竜王戦で伝説の「島研」島朗を破り、当時としては最年少の19歳で竜王を獲得しました。
4勝3敗1持将棋の大熱戦でした。
余談ですが、この竜王タイトル獲得パーティーに、羽生善治さんが少年期に通われていた公文式の先生も招かれたというエピソードがなぜか私の印象に強く残っています。
この本に書いてありました。
2 棋王を奪取、ここから27年間タイトル保持
その翌年の1990年、第3期竜王戦で、谷川浩司に4-1で破れ、無冠になります。
しかし、その4ヶ月後、第16期棋王戦で南芳一を破り、棋王を奪取。
そして、ここからずっとタイトルを保有し続けました。
27年もの間タイトルを保有し続けたのは、もちろん将棋界最長です。
2位の大山康晴が15年ということを考えると、そのすごさがわかると思います。
3 2018年の羽生善治さん
2018年の羽生善治さんですが、久しぶりにメディアへの露出が多かった年になりました。
1) 国民栄誉賞受賞
年初の2018年1月5日に永世7冠達成による国民栄誉賞の受賞が決定し、2月13日に安倍総理大臣から国民栄誉賞が授与されました。
この時、メディアへの露出がピークになりました。
2) 順位戦プレーオフから名人戦出場
第76期順位戦では、なんと史上初の6人によるプレーオフとなりました。
このプレーオフを持ち前の勝負強さで勝ち抜き、名人戦に出場しました。
この名人戦に勝てばタイトル獲得通算100期となるところでしたが、佐藤天彦名人に2-4で破れました。
3) 棋聖戦で豊島将之八段に破れ失冠
第89期棋聖戦では、豊島将之八段に2-3で破れ失冠しました。
タイトル獲得通算100期は持ち越しとなりました。
4) 羽生善治さん出身の八王子将棋クラブ閉鎖
羽生善治さんが小学校2年生から将棋を学んだ八王子将棋クラブが閉鎖されたこともニュースになりました。
私も、子供と一緒に何度か行ったことがありますが、とても雰囲気の良い将棋クラブでした。
4 羽生善治さんの今後
27年ぶりに無冠になった羽生善治さん。
衰えたのかという報道もあったようですが、決してそうではないことは戦績が物語っています。
今年失冠した2つのタイトル戦(棋聖戦、竜王戦)はともにフルセットの大熱戦でした。
また、現在行われている第77期順位戦でも5勝1敗ととても良い位置につけています。
2019年もタイトル戦に出場して、タイトル奪取という可能性は十分にあると考えてます。
5 まとめ
将棋界も戦国時代を迎えつつあります。
羽生善治さんが復活するか、それとも豊島将之棋聖・王位あたりが頭一つ抜けるのか。
今後の将棋界から目が離せません。