【動画】山本美憂vs浜崎朱加 RIZIN女子頂上決戦

RIZIN.16で行われたRIZN女子スーパーアトム級タイトルマッチでチャンピオンの浜崎朱加選手がInvicta FC世界アトム級チャンピオンジン・ユ・フレイ選手に3-0の判定でタイトル初防衛に成功しました。

 

また、挑戦者決定への「査定試合」になるとRIZIN榊原信行CEOが明言していてた山本美憂選手vs浅倉カンナ選手の試合は、3-0の判定で山本美憂選手が勝利を収めました。

 

これにより、浜崎朱加選手vs山本美憂選手のRIZIN女子スーパーアトム級タイトルマッチのが、俄然現実味を帯びてきました。

RIZIN女子スーパーアトム級の頂上対決です。

 

両者のプロフィールやこの頂上決戦の展望を動画満載で紹介します。

 

 

1 山本美憂選手

1) レスリング選手としての栄光

① 山本一家の長女として英才教育を受ける

山本美憂選手は ミュンヘンオリンピックレスリング日本代表で父親である山本郁榮さんより山本”KID”徳郁山本聖子(ダルビッシュ夫人)と一緒にレスリングの英才教育を受けました。

 

なんと13歳の時に第一回女子レスリング全日本選手権に出場し優勝、以降4連覇を果たしています。

 

 

② レスリング世界選手権での活躍、引退後オリンピックを目指す

その後もレスリングでの活躍は目覚ましく、世界選手権で4度の優勝、全日本選手権で8度の優勝など輝かしい実績を残しています。

 

しかし、山本美憂選手の全盛期には女子レスリングはオリンピックの正式種目には採用されおらず、オリンピックとは無縁でした。

 

山本美憂選手が引退した後に女子レスリングがオリンピックの正式種目に採用されました。

これを機に、復活して2004年アテネオリンピック、2012年ロンドンオリンピック、2016年リオデジャネイロオリンピックの出場を目指しましたが、その夢は叶いませんでした。

 

 

2) 総合格闘技への転向

① 苦戦した総合格闘技転向当初

その後、山本美憂選手は総合格闘技に転向します。

レスリングの実績で証明されている山本美憂選手のフィジカルの強さへの期待と42歳での年齢での不安視される声との期待と不安が相半ばする総合格闘技転向でした。

 

しかし、総合格闘技転向当初は打撃、グラウンド共にまだまだ経験不足が露呈して2連敗を喫するなど苦戦が続きました。

 

 

② 打撃がパワーアップして急成長

総合格闘技への転向当初こそ2連敗するなど結果が伴いませんでしたが、ヘッドコーチである山本”KID”徳郁さんの指導の成果もあり、特に打撃面で格段の進歩が見られるようになってきました。

 

パンチを放つ姿は、どことなく山本”KID”徳郁さんを彷彿させます。

 

2018年7月29日に行われたRIZIN.11で石岡沙織選手に勝利したのを皮切りにアンディ・ウィン選手、長野美香選手、そして浅倉カンナ選手に勝利して現在4連勝中と波に乗っています。

 

 

3) 山本”KID”徳郁さんの死を乗り越えて

山本美憂選手の総合格闘技への転向には、山本”KID”徳郁さんの病気が発覚したことも多少なりとも影響しているものと思います。

 

山本”KID”徳郁さんが病気が発覚して療養のため沖縄に移住したのが2016年7月のことで、山本美憂選手が総合格闘技へ転向を発表したのが2016年8月のことですから、その時期がほぼ一致しています。

 

ここからヘッドコーチと選手としての二人の二人三脚が始まります。

沖縄での特訓など、かなり濃密なトレーニングが行われていました。

山本美憂選手の試合には常にセコンドに山本”KID”徳郁さんの姿がありました。

 

しかし、2018年7月29日に行われたRIZZIN.11での石岡沙織選手との試合にはその姿がなく、それからほどなくして病気が公表されました。

 

RIZIN CONFESSIONS#23では、キッドさんへの思いを涙ながらに語る山本美憂選手がありました。(26:01ごろからです。)

RIZIN FIGHTING FEDERATION公式YouTubeチャンネルより

 

関連記事:「山本美憂さん、涙で山本KID徳郁さんについて語る

 

 

2 浜崎朱加選手

1) 柔道選手時代

浜崎朱加選手は、高校時代に本格的に柔道を始めました。

中学生の頃は週に1,2回柔道の練習をしてた程度とのことでした。

とはいえ、高校には柔道の推薦で入学したのですから、中学時代からその素質は光るものがあったのでしょう。

 

高校では寮に入り柔道に打ち込み、メキメキ実力をつけ、純真女子短大に入学後全日本ジュニア柔道体重別選手権大会女子52kg級で準優勝という結果を出しています。

そのかいもあって、全日本強化指定選手にも選出されています。

その後、大学、実業団まで柔道を続けましたが、膝の怪我で23歳の時に柔道を辞めることになりました。

 

 

2) 総合格闘技との出会い

浜崎朱加選手が総合格闘技に出会ったのは、2008年のことです。

浜崎朱加選手が上京した後に知り合った元総合格闘家の富田里奈さんの誘いでジム(現在も所属しているAACC)に行ったことがきっかけです。

 

富田里奈さんのブログには、浜崎朱加選手も何度か登場しています。

この記事の1枚目の写真に若き浜崎朱加選手が写っています。

 

AACCでは女子格闘技界のレジェンドである藤井惠さんとの出会いもあり、浜崎朱加選手の格闘技人生を大きく変えた場所となりました。

 

RIZIN CONFESSIONS #37では、藤井惠さんが浜崎朱加選手と出会った時のエピソードを語っています。

RIZIN FIGHTING FEDERATION公式YouTubeチャンネルより

 

 

総合格闘技を始めてから、浜崎朱加選手の快進撃が始まります。

全日本アマチュア修斗選手権優勝、JEWELSグラップリング 1Dayトーナメント優勝、JEWELSライト級王座などを獲得していきます。

 

 

3) InvictaFCに活躍の場を移す

その後、浜崎朱加選手は米国に活躍の場を求めます。

舞台はInvictaFCです。

2012年にInvictaFCにデビューし、2015年7月10日にはInvicta FC世界アトム級チャンピオンとなりました。

日本人女子総合格闘家初の世界チャンピオンと言えるでしょう。

 

 

4) 満を持してRIZIN参戦

2018年からは満を持してRIZINに参戦します。

それまではRENA選手のセコンドにつく姿は見かけましたが、いよいよ選手としての参戦です。

 

RIZINでも順調に勝利を重ね2108年の大晦日では新設されたRIZIN女子スーパーアトム級チャンピオンとなりました。

 

タイトルを獲得した後の試合後インタビューの様子です。

RIZIN FIGHTING FEDERATION公式YouTubeチャンネルより

 

 

3 山本美憂vs浜崎朱加戦は実現するのか?

こうなると、実現が期待される山本美憂vs浜崎朱加戦ですが、果たして実現するのでしょうか。

また、実現するとなるといつになるのでしょうか。

 

1) RIZIN榊原信行CEOのコメント

RIZIN.16終了直後に、RIZIN榊原信行CEO兼実行委員長は、Road FCアトム級チャンピオンハム・ソヒ選手が2019年7月28日のRIZIN.17に出場が決まったこととに絡めて、次のようにコメントしています。

 

山本美憂とハム・ソヒとの対戦を7月のRIZIN.17にマッチアップしてもいいのではないか。

 

山本美憂とハム・ソヒとの試合の勝者が浜崎朱加とタイトルマッチをやれば面白い。

 

榊原信行CEOの頭には具体的な構想があるようです。

 

 

2) 山本美憂vs浜崎朱加 実現はいつ?

山本美憂選手と浜崎朱加選手との対戦が実現するとなるといつになるのでしょうか。

 

① RIZINの今後のスケジュール

RIZINのこれからのスケジュールは次の通りです。

  • 7/28 RIZIN.17 さいたまスーパーアリーナ
  • 8/18 RIZIN.18 ドルフィンズアリーナ(愛知県体育館)
  • 10/12 RIZIN.19 エディオンアリーナ大阪 ライト級GP開催
  • 12/29 RIZIN.20(仮称) さいたまスーパーアリーナ
  • 12/31 RIZIN.21(仮称) さいたまスーパーアリーナ

 

 

② 早期に実現か

前述した榊原信行CEO兼実行委員長の発言からすると、

  • 山本美憂選手とハン・ソヒ選手が7月RIZIN.17で対戦
  • この勝者と浜崎朱加選手が タイトルをかけて対戦

ということになります。

 

しかし、RIZINはファンが見たいカードを出し惜しみしないことを貫いてきました。そのため、おそらくハン・ソヒ選手との対戦を挟んで行うのではなく、ダイレクトに山本美憂選手vs浜崎朱加選手の対戦が実現することになると思います。

 

また、山本美憂選手とハン・ソヒ選手との対戦が行われるとすると7/28ということですが、試合間隔が8週間しか空いておらず、山本美憂選手にとっては対戦を受け難い日程になっていることもあります。

 

よって、山本美憂選手vs浜崎朱加選手の対戦はダイレクトに行われ、日程は

 8/18 RIZIN.18

にて実現すると予想します。

 

 

4 山本美憂、浜崎朱加 両者の実力は?

では、山本美憂選手、浜崎朱加選手の両者の実力比較をしてみたいと思います。

 

1) 打撃

山本美憂選手が総合格闘技転向後、一番伸びた技術がこの打撃です。

すでに実戦でも証明されているように、山本”KID”徳郁さんから直接指導を受けた打撃は重く、またディフェンスも直前で見切る技術を持っています。

 

一方、浜崎朱加選手ですが、RIZIN.16でのジン・ユ・フレイ選手との対戦ではフレイ選手のパンチをもらっていましたが、元々打撃は得意でディフェンスもうまいです。

試合中に左右にスイッチすることも多く、対戦相手を困惑させることに成功しています。

 

よって、打撃に関しては両者はほぼ互角と言ってよいでしょう。

 

 

2) グラップリング

グラップリンでは、山本美憂選手が浜崎朱加選手の上を行くでしょう。

浜崎朱加選手もグラップリングが苦手ではないのですが、やはり山本美憂選手の実力は並大抵のものではなく、フィジカルの強さも感じます。

さすがに、女子レスリングの世界チャンピオンです。

 

 

3) 関節技/絞め技

関節技/絞め技については、逆に浜崎朱加選手が山本美憂選手を圧倒しています。

浜崎朱加選手の関節技には定評があり、特に総合格闘技18勝のうち4勝をあげている腕ひしぎ十字固めが得意です。

腕ひしぎ十字固めに移行するのがとてもスムーズで、対戦相手もあれよあれよという間に極められてしまいます。

一方、山本美憂選手の最大の課題は関節技/絞め技です。

これまでの総合格闘技の試合ではグランドに持って行ったはいいもののなかなか極められないということが多くありました。

とはいえ、総合格闘技での成長速度が速い山本美憂選手のことですから試合実現までに関節技/絞め技の実力を上げてくる可能性もあります。

 

 

4 試合展開を予想

1) 経験に優る浜崎朱加選手が一本勝ちか

では、山本美憂選手vs浜崎朱加選手の試合展開を予想してみたいと思います。

 

打撃では両者の実力が拮抗しており、お互いに警戒しあいクリーンヒットが出ないまま組み合うことになると思います。

 

グラップリングでは山本美憂選手の実力が一枚上手ですので、マウントポジションを取るなど優位なポジションを取れると思います。

 

しかし、ここから浜崎朱加選手の実力が発揮されます。

浜崎朱加選手が下になりながらも山本美憂選手の腕をとります。

しばらくもみ合いながらも腕ひしぎ十字固めで浜崎朱加選手の一本勝ち。

 

といった試合展開を予想しています。

 

 

2) 山本美憂に勝機はないのか

こう書いてみると山本美憂選手の勝機はないように思われるかもしれませんが、そんなことはありません。

 

グランドの展開では山本美憂選手が最初にマウントポジション等、良いポジションを取れる可能性が高いので、そこから関節技/絞め技には行かずにひたすらグランドパンチ(パウンド)を狙います。

 

山本美憂選手のパウンドの威力は過去の試合でも証明されていますので、グランドからのハウンドの連打で浜崎朱加選手の戦意を喪失させることで、山本美憂選手にも十分に勝機が出てくるものと思います。

 

 

5 まとめ

山本美憂選手のRIZIN総合格闘技での4連勝を受けて俄然現実味を帯びてきたRIZIN女子スーパーアトム級の頂上決戦。

 

女子レスリング世界選手権4度の優勝者とInvictaFCの元世界チャンピオンとの対戦ですから、レベルの高い試合になることは間違いありません。

今からとっても楽しみです。

 

RIZINの正式発表を待ちましょう。

 

 

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