将棋界の一番長い日 第77期将棋名人戦A級順位戦最終戦 挑戦者は豊島将之 羽生善治2位 2019
「将棋界の一番長い日」と言われている日があります。
将棋名人戦A級順位戦最終日のことです。
2019年も「将棋界の一番長い日」がやって来ました。
ツイッターから将棋界の一番長い日をドキュメントでまとめてみました。
目次
1 将棋界の一番長い日の対局
1) 会場
会場は、静岡県静岡市葵区にある料亭「浮月楼(ふげつろう)」が「将棋界の一番長い日」の対局会場です。
この「浮月楼」は、徳川幕府第15代将軍徳川慶喜が大政奉還後の明治二年から二十年間住んで趣味に没頭したところです。
2) 対局
「将棋界の一番長い日」の対局は次の通りです。
- 豊島将之二冠(7勝1敗)―久保利明九段(4勝4敗)
- 羽生善治九段(6勝2敗)―広瀬章人竜王(6勝2敗)
- 糸谷哲郎八段(5勝3敗)―深浦康市九段(2勝6敗)
- 佐藤康光九段(4勝4敗)―阿久津主税八段(0勝8敗)
- 稲葉陽八段(3勝5敗)―三浦弘行九段(3勝5敗)
3) 名人戦挑戦者は誰に
対局前の時点では、
- 豊島将之二冠
- 羽生善治九段
- 広瀬章人竜王
の3名が名人戦に出場する可能性がありました。
2 「将棋界の一番長い日」ドキュメント
1) 前夜祭
前夜祭の様子です。
A級順位戦最終局の前夜祭では、A級棋士10人が登壇しての記念品贈呈の後、「茶っきり娘」とともに記念撮影となりました。「棋士の皆様は2列に」とのお願いにも笑顔で応じて頂きました。 pic.twitter.com/wGs86YE2IF
— 毎日新聞・将棋 (@mainichi_shogi) February 28, 2019
毎日新聞・将棋公式ツイッターより
村)斎藤王座は「全局、戦型が違うのではないか」と予想しています。
将棋名人戦の前夜祭にトップ棋士集結 ファンと触れ合い:朝日新聞デジタル https://t.co/HxY6wx5eVg— 朝日新聞将棋取材班 (@asahi_shogi) February 28, 2019
朝日新聞将棋取材班公式ツイッターより
豪華解説陣です。
A級棋士が退場した後は、佐藤天彦名人、斎藤慎太郎王座、室田伊緒女流二段による見どころ解説。
佐藤名人「豊島-久保戦は、久保さんがインパクトを残して振り飛車の挽回を示したいところ。三間飛車でしょうか」
斎藤王座「阿久津-佐藤康戦は、佐藤会長のダイレクト向かい飛車を見てみたいです」 pic.twitter.com/qKqSyJJEFP— 毎日新聞・将棋 (@mainichi_shogi) February 28, 2019
毎日新聞・将棋公式ツイッターより
村)A級順位戦最終局、前夜祭では、明日の解説会に登場する佐藤天彦名人、斎藤慎太郎王座、室田伊緒女流二段らが見どころを語り合いました。解説会の模様は、朝日新聞デジタルで中継します(有料会員が限定)。https://t.co/6CJSuDj4j1 pic.twitter.com/LlxkOLEQlf
— 朝日新聞将棋取材班 (@asahi_shogi) February 28, 2019
朝日新聞将棋取材班より
2)対局開始
対局者が会場に入ります。
#将棋界の一番長い日
【第77期順位戦 A級 最終局】
本日8時30分(対局開始9時)より、A級最終局(全5局)を生放送中です。現在、対局者が会場へ入室する様子を中継しています。
まもなく対局が始まります。▼視聴https://t.co/aI6UD85Vzq pic.twitter.com/IBAYlfRH6m
— ニコ生公式_将棋 (@nico2shogi) February 28, 2019
ニコ生公式_将棋ツイッターより
全ての対局で2六歩から始まりました。
A級順位戦最終局の一斉対局が静岡市の浮月楼で始まりました。先手番の4人が一斉に▲2六歩と突き、最後に糸谷哲郎八段も▲2六歩とすると、控室から「おぉ~」という声が起きました。 pic.twitter.com/d5tsEt81b8
— 毎日新聞・将棋 (@mainichi_shogi) March 1, 2019
毎日新聞・将棋公式ツイッターより
3) 将棋めし
① 昼食
昼食は全対局者共通で松花堂弁当です。
静岡市の浮月楼で行われているA級順位戦最終局は昼食休憩に入りました。昼食は全員共通で松花堂弁当。メニューの中には、富士山サーモン、大政奉還プリンなど静岡らしいものもあります。 pic.twitter.com/2nIehVx7B0
— 毎日新聞・将棋 (@mainichi_shogi) March 1, 2019
毎日新聞・将棋公式ツイッターより
#将棋界の一番長い日
【第77期順位戦 A級 最終局】
本日の昼食 #将棋めし は、全対局者“浮月楼”の「松花堂弁当」です。▼豊島将之二冠 vs.久保利明九段https://t.co/aI6UD85Vzq
▼広瀬章人竜王 vs.羽生善治九段https://t.co/OOKYpyKO4o
▼深浦康市九段vs.糸谷哲郎八段https://t.co/lAoIcG8QRb pic.twitter.com/KD7yOma7Ew
— ニコ生公式_将棋 (@nico2shogi) March 1, 2019
ニコ生公式_将棋ツイッターより
大政奉還プリンがデザートに
カロリーも、夜は眠るからゼロカロリー pic.twitter.com/d8h9vdYWDe
— 山口 絵美菜 (@EMN54214) March 1, 2019
女流棋士山口絵美菜公式ツイッターより
② 夕食
夕食は静岡にぎりが大人気です。
確かに美味しそうですね。
村)対局者が注文した夕食の写真がアップされました。4人が注文した「静岡にぎり」、おいしそうです。
【速報中】2時間長考の豊島二冠、苦心の手順 実は好手:朝日新聞デジタル https://t.co/wNZfgiaHw2— 朝日新聞将棋取材班 (@asahi_shogi) March 1, 2019
朝日新聞将棋取材班公式ツイッターより
#将棋界の一番長い日
【第77期順位戦 A級 最終局】
本日の夕食 #将棋めし・佐藤康光九段
「静岡にぎり10貫」
(トロ、赤身、真鯛、金目鯛、黒ムツ、アジ、富士宮ニジマス、穴子、ウニ、イクラ)・阿久津主税八段
「静岡にぎり13貫」
(サワラ、タチウオ、カツオ追加)▼視聴https://t.co/OOKYpyKO4o pic.twitter.com/TOU6vfCHBs
— ニコ生公式_将棋 (@nico2shogi) March 1, 2019
ニコ生公式_将棋ツイッターより
他のメニューも充実しています。
(つづき)
羽生九段は、ミニ海老天丼セット+温かいそば
久保九段は、ミニカツ丼セット+冷たいそば pic.twitter.com/EqnRi25YgM— 毎日新聞・将棋 (@mainichi_shogi) March 1, 2019
毎日新聞・将棋公式ツイッターより
(つづき)
糸谷八段は穴子丼
三浦九段はミニかき揚げ丼セット+温かいそば
以上です。 pic.twitter.com/hZEfOdhh4K— 毎日新聞・将棋 (@mainichi_shogi) March 1, 2019
毎日新聞・将棋公式ツイッターより
4) 各対局
① 豊島将之二冠 - 久保利明九段
ハプニングもありました。
A級順位戦最終局 豊島王位-久保利明九段戦は、部屋に元からある照明コードが垂れ下がって来たとのことで10分余り中断しました。両対局者が席を外し、モニター越しに脚立が登場しました。 pic.twitter.com/7Y7Zg8cXrg
— 毎日新聞・将棋 (@mainichi_shogi) March 1, 2019
毎日新聞・将棋公式ツイッターより
豊島二冠の勝利です。
#将棋界の一番長い日
【第77期順位戦 A級 最終局】「豊島将之二冠、名人戦 初挑戦へ」
3/1(金) 豊島将之二冠 vs.久保利明九段の対局は、豊島二冠が133手までで勝利しました。
豊島二冠は4/10(水)から行われる七番勝負で佐藤天彦名人に挑戦します。▼視聴https://t.co/aI6UD85Vzq pic.twitter.com/ArqHpD6vCY
— ニコ生公式_将棋 (@nico2shogi) March 1, 2019
ニコニコ公式_将棋ツイッターより
感想戦です。
豊島二冠は「名人挑戦は今年の目標だったので、決まってうれしい。佐藤名人は奨励会時代から戦ってきた人。名人戦の舞台で指せるのは感慨深いし、うれしいこと」と話していました。終局直後はやや青ざめた表情でしたが、徐々に和らいできました。 pic.twitter.com/noQVB24xwB
— 毎日新聞・将棋 (@mainichi_shogi) March 1, 2019
毎日新聞・将棋公式ツイッターより
久保九段は「勝ち越したかったが、来期の課題になった。今日は相手の攻めを切らせることができるかと思っていたが、それができなかった」と話していました。 pic.twitter.com/ZhiNdZoziB
— 毎日新聞・将棋 (@mainichi_shogi) March 1, 2019
毎日新聞・将棋公式ツイッターより
② 羽生善治九段 - 広瀬章人竜王
羽生九段の勝利です。
#将棋界の一番長い日
【第77期順位戦 A級 最終局】「羽生善治九段、勝利」
3/1(金) 広瀬章人竜王 vs.羽生善治九段の対局は、羽生九段が104手までで勝利しました。
羽生九段は豊島二冠-久保九段戦で豊島二冠が負けた場合、名人挑戦をかけプレーオフを行います。▼視聴https://t.co/OOKYpyKO4o pic.twitter.com/4Z7t1IzFE4
— ニコ生公式_将棋 (@nico2shogi) March 1, 2019
ニコ生公式_将棋ツイッターより
羽生九段は「動きづらい将棋だった。今期のA級はずっと際どい将棋が続いた」と話し、広瀬竜王は「錯覚があり、負けの順に踏み込んでしまった」と悔やんでいました。 pic.twitter.com/FsgQc3E6go
— 毎日新聞・将棋 (@mainichi_shogi) March 1, 2019
毎日新聞・将棋公式ツイッターより
羽生九段、対局終了後に検討室へ。
村)検討室に現れた羽生九段、糸谷八段らが検討する様子を見つめていました。
【速報中】稲葉八段にウッカリ? 急転直下の終局:朝日新聞デジタル https://t.co/KTjV8mEJvI— 朝日新聞将棋取材班 (@asahi_shogi) March 1, 2019
朝日新聞将棋取材班公式ツイッターより
③ 糸谷哲郎八段 - 深浦康市九段
糸谷八段の勝利です。
#将棋界の一番長い日
【第77期順位戦 A級 最終局】「糸谷哲郎八段、勝利」
3/1(金) 深浦康市九段 vs.糸谷哲郎八段の対局は、糸谷八段が91手までで勝利し、通算成績を6勝3敗としました。
糸谷八段の勝利により、深浦九段はB級1組へ降級となりました。▼視聴https://t.co/lAoIcG8QRb pic.twitter.com/d8jvFXUqyp
— ニコ生公式_将棋 (@nico2shogi) March 1, 2019
ニコ生公式_将棋ツイッターより
感想戦の様子です。
深浦九段は「思うように星が伸びなかった。一から出直します」とさすがに肩を落としていました。 pic.twitter.com/MS1aPgo09U
— 毎日新聞・将棋 (@mainichi_shogi) March 1, 2019
毎日新聞・将棋公式ツイッターより
村)降級が決まった深浦九段は「星が思うように伸びなかったので仕方ない結果だと思う。また一からやり直します」と話しました。
【速報中】A級残留の争いに決着 深浦九段が敗れ、降級:朝日新聞デジタル https://t.co/qaDrTc4UQ8— 朝日新聞将棋取材班 (@asahi_shogi) March 1, 2019
朝日新聞将棋取材班公式ツイッターより
糸谷哲郎八段が検討室へ。
村)対局を終えた糸谷哲郎八段が検討室に。豊島―久保戦の進行を見て、「先手が自信ない」。薄い玉をものともしない糸谷八段らしい感想を述べました。
【速報中】A級残留の争いに決着 深浦九段が敗れ、降級:朝日新聞デジタル https://t.co/X4QpCi13m7— 朝日新聞将棋取材班 (@asahi_shogi) March 1, 2019
朝日新聞将棋取材班公式ツイッターより
④ 佐藤康光九段 - 阿久津主税八段
阿久津八段の勝利です。
#将棋界の一番長い日
【第77期順位戦 A級 最終局】「阿久津主税八段、勝利」
3/1(金) 佐藤康光九段 vs.阿久津主税八段の対局は、阿久津八段が103手までで勝利しました。
阿久津八段は順位戦の通算成績を1勝8敗とし、今期A級順位戦の初勝利を飾りました。▼視聴https://t.co/OOKYpyKO4o pic.twitter.com/CydJSyFkTQ
— ニコ生公式_将棋 (@nico2shogi) March 1, 2019
ニコ生公式_将棋ツイッターより
感想戦の様子です。
阿久津八段は「できの悪い将棋が多く、反省が多い。降級が決まっていたが、来期も(戦いは)あるので、きょうは一生懸命指そうと思っていました」と話しました。 pic.twitter.com/51yMVijloS
— 毎日新聞・将棋 (@mainichi_shogi) March 1, 2019
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⑤ 稲葉陽八段 - 三浦弘行九段
三浦九段の勝利です。
#将棋界の一番長い日
【第77期順位戦 A級 最終局】「三浦弘行九段、勝利」
3/1(金) 三浦弘行九段 vs.稲葉陽八段の対局は、三浦九段が115手までで勝利しました。
三浦九段は順位戦の通算成績を4勝5敗とし、A級残留となりました。▼視聴https://t.co/lAoIcG8QRb pic.twitter.com/z4nXmgUnPw
— ニコ生公式_将棋 (@nico2shogi) March 1, 2019
ニコ生公式_将棋ツイッターより
感想戦の様子です。
三浦九段は「降級しても仕方なかった。運良く残留できたので、来期に生かしていきたい」、稲葉八段は「ずっと苦しい一年だった。立て直さないといけない」と話していました。 pic.twitter.com/4IDfyNLAoi
— 毎日新聞・将棋 (@mainichi_shogi) March 1, 2019
毎日新聞・将棋公式ツイッターより
3 結果 名人戦挑戦者は豊島将之二冠に決定
この結果、名人戦挑戦者は豊島将之二冠に決定しました。
平成生まれの棋士の名人戦挑戦はこれが初めてになります。
佐藤天彦名人との第77期名人戦は、以下の日程で開催されます。
第1局 4月10日(水)・11日(木) 東京都文京区「ホテル椿山荘東京」
第2局 4月22日(月)・23日(火) 山口県萩市「松陰神社 立志殿」
第3局 5月7日(火)・8日(水) 岡山県倉敷市「倉敷市芸文館」
第4局 5月16日(木)・17日(金) 福岡県飯塚市「麻生大浦荘」
第5局 5月29日(水)・30日(木) 東京都港区「浄土宗大本山 増上寺」
第6局 6月10日(月)・11日(火) 山梨県甲府市「常磐ホテル」
第7局 6月25日(火)・26日(水) 山形県天童市「天童ホテル」
なお、阿久津主税八段、深浦康市九段が降級することになりました。
4 まとめ
2019年も「将棋界で一番長い日」の名にふさわしい熱戦が繰り広げられました。
勢いに乗る豊島将之二冠が第77期名人戦の挑戦者となりました。
佐藤天彦名人とは奨励会時代からのライバルで、熱戦が予想されます。
将棋ファンにとっ手は楽しみですね。