「 会社というモンスターが、僕たちを不幸にしているのかもしれない。」 青野 慶久 著 読書メモ
「 会社というモンスターが、僕たちを不幸にしているのかもしれない。」
青野 慶久 著
を読んでみました。
会社というモンスターが、僕たちを不幸にしているのかもしれない。
1 なぜこの本を読んでみたのか
書店で平積みされていた、この本のタイトルに激しく同意してしまったからです。
また、グループウェアのサイボウズはかなり前から使用していて、著者の社長の青野さんのインタビュー記事などもよく読んでいたので、親近感があったからです。
それにしても、カイシャ(本書では、会社のことを「カイシャ」と表記しています。)をモンスターと呼んだのは、これ以上ないネーミングです。
これだけのサラリーマンのメンタルを右往左往させているのですから、まさにモンスター、妖怪という表現がぴったりですね。
2 響いたこと
1)「カイシャ」人生は我慢レース
これは、もう多くのサラリーマンが実感していることでしょう。
カイシャは、長く勤めるといいことがあるよ、代表取締役に好都合な働き方をしているといいことがあるよ、と餌をぶら下げて、我慢レースを強いています。
しかし、我慢レースのゴールである代表取締役の座についたときには、その人の全盛期はとっくに過ぎています。
2)イケてない代表取締役が選ぶ、取締役、執行役員もイケてない
代表取締役は、実質的に取締役を選任する人事権がありますが、イケてない代表取締役は、イケてない取締役を選びます。
例えば、大企業の不祥事が長年隠蔽されているケースが多いというのは、代表取締役は自分に不利になるようなことをしない取締役を選ぶからです。
そして、取締役が選ぶ執行役員も取締役に不利になるようなことをしない執行役員を選びます。
そうやって、負のスパイラルが続いて行きます。
3)「カイシャ」には実体はない。なので、「カイシャのために」ということはありえない。
「カイシャのために」という言葉は、今でもよく聞きますが、「カイシャ」というのは、そもそも実体がないので、「カイシャ」のためにということはない。
例えば、「カイシャのために働く」というのは、正確にいうと「カイシャの代表取締役のために働く」ということである。
4)代表取締役は美味しい
代表取締役は、カイシャのお金を自分自身の財産のリスク無しに、使うことを決定できる。
こんな、おいしことはない。
3 自分の生活にこの本をどう取り入れるか
カイシャの我慢レースからおりて、一刻も早く、自分の人生を踏み出さねばという思いを強くしました。
4 オススメする対象は
就活生に薦める声も多いのですが、やはりカイシャ生活にもやもやしている人や起業を考えている人にお薦めします。
会社観が変わることでしょう。